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普天間基地問題〜世論は?〜 [社会]

3月7日の時事通信に『米、普天間現行案決着へ圧力=日本側の絞り込み前に神経戦』という見出しで、<米政府が同県名護市のキャンプ・シュワブ沿岸部に移設する現行計画での決着を目指し、再び圧力を強め始めた。>とあった。
<「現行案はいろいろな選択肢を検討した結果決めた最も堅固な計画だ」と、キャンベル国務次官補は5日、訪米した自民党の山本一太参院議員らに、日本側が検討するシュワブ陸上案などは容認できないとの考えを示した。>のだそうだ。

自民党議員との話だから、アメリカが圧力をかけてきたのかどうかは本当のところわからない。8日の毎日新聞には、毎日新聞単独インタビューの記事が載っていて、それには、キャンベル米国務長官は「現行計画がベストという考えに変わりはない」としながら、「米国は柔軟である必要がある」と述べた、とある。
気になるのは、日本国内の世論が「米軍基地の縮小」「普天間基地の移設は国外、少なくとも沖縄県外に」という方向に高まっていないように見えることだ。
実際のところ世論とは何なのだろう。テレビや新聞でひんぱんに報道されるものが世論をつくっているとしたら、テレビや新聞で取り上げられる政治家たちの意見が大きな鍵となる。メディアという圧倒的な力を使って流れてくる情報を前に、本物の世論というのは無力である。自分のこととならないと人はなかなか本気に考える習慣はないから、世論というのはあるような無いようなもので、身に降りかかってくるまでは高まってこない。何かのときに世論の高まりというものが起きても遅すぎる場合が多い。アメリカが日本と交渉するときには、当然そういうことも考えているだろう。
国民がみな「反対!」と言っているものを、ごり押しできるわけがない。

野党となった自民党はさかんに「五月末までに決められなかったらどうするのか」と言い立てている。どう決めたいのか、とこちらが聞きたい。
「こうしたらいいんじゃないか」とは決して言わない。言えないのである。
これまでの道筋は自民党が作ってきたのだから、沖縄県民の声を尊重した判断など自民党にはできない。
それで「五月末の決定」ということだけ取り上げて、五月末までにできるのかできないのか、できなかったらどうするのか、と叫ぶだけなのだ。中には「沖縄県外という選択肢を示したのが問題。いたずらに沖縄県民に期待を抱かせた」などというトンチンカンな意見を堂々と述べている政治家もいた。これは、「期待を抱かせずに黙って犠牲にしておけば良かった」ということを言っていることになるのだが、そういうことを言っていることの異常さに、本人およびインタビュアーも気付いていない。

「五月末までに決着がつけられなかったら民主党は退陣せよ。」と自民党幹事長が言うのをテレビで聞いたが、五月末までに決められないとなぜ政府は退陣なのか、さっぱりわからない。沖縄の人たちの不安を先延ばしにすることは、政府の大きな責任問題となる事は当然だ。しかし政府の出した決定が、沖縄県民にさらなる犠牲を払うものだとしたら、それこそが退陣問題だと思う。それを、沖縄県民でもないただの政治家が、しかも、沖縄に負担をそのまま押し付けようとしている政治家たちが「5月末まで」をしつこく繰り返しているのは、まるで本末転倒している。
野党がこんな状態であるのに加え当の与党にも同様に考える政治家が多く、県民の意向を尊重する、という当初の目標もぶれまくっている。これでまともな交渉ができるのだろうか。

しょっちゅうこういう報道を見たり聞いたりしているから気分が悪い。ものすごく人権侵害なことを平気で言ったり、やろうとしていることに、政治家や報道者の多くが気がついていないように見えるのは、ただただ気味が悪い。
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solea01

結局、基地の周辺に住む人たちだけが負担を強いられる。米軍基地の大半は沖縄に集中しているから、大半の有権者は無関心を決め込む。情けない話ですね。政治家も悪いが、有権者の皆さんもいかがなものか・・。安保反対、米軍基地完全撤去を求める立場からすると歯がゆいし、イライラもします。皆さん、米軍が本当に日本を守るためにいると思いこんでいるのかな。
by solea01 (2010-03-08 18:45) 

いしやん

気分が悪いのはみんな同じです。どうも民主党の反小沢分子の動きが気になります。民主党がブレまくっているように見えるのも、彼らの言動のせい。鳩山総理は見せしめのためにも、これらの何人かを切り捨てて実を取らねば、政権は持たないような気がしてきました。それにしてもマスコミの異常な反民主党キャンペーンには、辟易しますね。権力構造の転換には、政権交代なんてものでは何もできないような気がしてきました。カリスマ的な指導者が必要なのかもしれませんね。
by いしやん (2010-03-08 19:46) 

ayu15


世論といえば・・・
「区別」して、区別された人には不道徳とか悪のレッテル貼ります。社会的に批判しやすい人達からです。

世論の多数派つくり、わずかの少数派を社会的に排除しても「正義」になるそうな。
排除したらまた次に批判しやすい人達が区別されます。

2・8理論で市民は切り崩されて、何時の間にかおかしな方向に・・・。


以前日記にかいたんですが
まあこういうお話でした。
by ayu15 (2010-03-08 20:54) 

tamara

みな自分の身に降りかかってこないことには無関心。だから、世論誘導というのも起こる・・悪循環ですね。
マスコミは前政権の考え方を後押ししているとしか見えません。たまに、良識的な意見(人の意見)を報道するのが精一杯?長年の権力構造をひっくりかえすのは並大抵なことではありません。重要な地位にいる人間は既得権を守るために必死ですから。


by tamara (2010-03-08 23:12) 

herosia

自民党には人民をだましておけ、とかお上には文句言わせるなとか、そう言う体質が相変わらず根強い。愚民政策である。フェアーではない。この普天間に関しては問題を掘り起こして、民意も目覚めさせて、難航している事実こそが政権交代のすばらしい収穫。
by herosia (2010-03-18 11:14) 

tamara

普天間問題が大きく取り上げられたことは、政権交代の収穫でした。日米同盟は必要、と言う人には、自分が住む地域に基地があっていいのかを聞きたいですよ。なぜ沖縄なのか?ということですね。50年間沖縄に押し付けてきたことをどう思うかを聞きたいのです。
by tamara (2010-03-20 22:21) 

齊藤

まったく異常です、というか愚かです。旧政権は自分たちの犯してきた罪を認識しているはずなのですが。土曜日に都内で行われたシンポジウムは、かなり示唆に富む機会でした。要旨を掲載しましたので、読んでみてください。
by 齊藤 (2010-03-22 08:09) 

tamara

斉藤さんのブログ、<シンポジウム「普天間―いま日本の選択を考える 日米安保と環境の視点から」>(1)〜(6)(2010/3/20@法政大学)、読ませていただきました。これほど詳しいレポートは斉藤さんでないとできませんね。ありがとうございます。罪を認識できないのは悪人、認識して知らんぷりしているのは大悪人、だと思います。何かやれることはないのかなぁ。


by tamara (2010-03-22 20:18) 

shira

 今日たまたま、とある大学の広報担当者が説明会を開くにあたっての参考意見を聞くために私の勤務校に来校しました。彼は外部からその大学に招聘された方で、大学の先生方の危機感の弱さみたいなものを口にしていました。しかし私が「説明会の会場は駐車場が十分にないと大変ですよ」と言ったらちょっと驚いていました。イナカでは移動手段はクルマが主です。しかしその方は長く神奈川に済んでいたのだそうで、そういうことにはまったく気がつかなかったようです。
 これはごく卑近な例ですが、東京在住の大手メディアの記者も、イナカの山奥(米軍基地なし)暮らしの私も、本当に切実な日常的なことはよくわからずにいるのだと思います。
 大切なのは「私にはわからないことが当事者にはあるのかもしれない」という意識でしょうね。
by shira (2010-03-30 01:26) 

tamara

そうですね〜。経験してみないと実際わからない、ということが多いです。住んでいる場所の近くに基地があったらつらいですよ。私は沖縄には何度か行っているのですが、行きずりの私でさえも、米軍基地はひどいなぁと感じます。都道府県知事が集まって話したらどうかと思います。みな反対しますよ。その上で、では沖縄に押し付けたままでいいか、ということを議論してほしいです。
by tamara (2010-03-30 21:04) 

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